今回の話の最後に辿り着いたのは、
「機が熟す」という言葉でした。
最初は、
人との出会いが人生を変える。
そう思っていました。
でも本当にそうだろうか。
同じ人に出会っても人生が変わる人と変わらない人がいる。
同じ本を読んでも、
心を動かされる人とそうでない人がいる。
同じ言葉を聞いても、
響く人と響かない人がいる。
そう考えると、
重要なのは出会いそのものではなく、
出会いを受け取れる状態にあるかどうかではないかと思うようになりました。
だから僕は、
尊敬できる人を探そうとは思いません。
むしろ、
あらゆる場面、
あらゆる人から、
学べるものがないか探しています。
知識。
態度。
考え方。
習慣。
反面教師ですら学びになります。
ヒントは日常にたくさん転がっています。
生かすも殺すも自分次第です。
極論を言えば、
人との出会いよりも、
その価値に気づける心の準備の方が重要なのかもしれません。
若い頃に読んだ本が何も響かなかったのに、
十年後に読み返して涙が出ることがあります。
本が変わったわけではありません。
自分が変わったのです。
人生の転機というのは、
突然やって来るものではなく、
ずっと目の前にあったものを、
ようやく拾えるようになる瞬間なのかもしれません。
機が熟すとは、
そういうことなのだと思います。
