東京都から届いた「太陽光発電と蓄電池のアンケート」を見て、少し考えてしまったこと

先日、東京都から太陽光発電と蓄電池に関するアンケートが届きました。

何気なく見ていると、こんな文言があります。

アンケートに回答し、面談するとAmazonギフト券3,000円分を進呈。

3,000円。

もちろん、もらえるのであれば嬉しいです。

アンケートに答えて、少し話を聞くだけで3,000円。

それだけ見れば、ありがたい話にも思えます。

でも僕は、その紙を見ながら少し違うことを考えてしまいました。

この3,000円、誰が払っているんだろう?

そして、もうひとつ。

この仕組みでは、最終的に誰が儲かるんだろう?

そんなことを考え始めると、ただのアンケート用紙が、急に違ったものに見えてきました。


3,000円はどこから出ているのか

まず最初に浮かぶのは、

「東京都の事業なのだから、税金なのでは?」

という疑問です。

ただ、行政が関与する事業のお金の流れは、そんなに単純ではありません。

東京都が直接3,000円を払っている場合もあれば、

東京都から委託を受けた事業者が事業費の中から支払っている場合もある。

あるいは、最終的に太陽光発電や蓄電池を販売する企業側が、広告宣伝費や営業費として負担している可能性もあります。

つまり、

「東京都の事業だから、3,000円=そのまま税金」

とは限りません。

ただし、どの形であったとしても、

「なぜ3,000円を払ってまで面談してもらいたいのか?」

という疑問は残ります。


3,000円は「プレゼント」ではなく、顧客獲得費かもしれない

ここで少し商売の視点から考えてみます。

太陽光発電や家庭用蓄電池は、決して安い商品ではありません。

太陽光発電だけでも100万円単位。

蓄電池まで加えれば、200万円、300万円という金額になることも珍しくありません。

仮に100人に3,000円ずつ商品券を配ったとしても、

かかる費用は30万円です。

もしその100人の中から数人でも、

200万円、300万円の商品を購入してくれたらどうでしょう。

販売側からすれば、

3,000円の商品券は「景品」ではありません。

見込み客と接点を持つための広告費

と考えることもできます。

ネット広告でも、

資料請求でも、

住宅展示場でも、

保険相談でも、

企業は顧客一人と出会うためにお金を使っています。

そう考えると、

「面談でAmazonギフト券3,000円」

という仕組み自体は、商売として特別不思議なことではありません。

むしろ合理的です。


ただ、今回は「東京都」という名前が付いている

僕が引っかかったのはここです。

民間企業から、

「太陽光発電の説明を聞いていただけたら3,000円差し上げます」

というDMが来たのであれば、

「ああ、営業なんだな」

で終わります。

しかし今回の紙には、

東京都

という非常に大きな信用が乗っています。

行政から届いたものとなれば、

普通の民間企業のチラシとは受け止め方が違います。

「東京都が勧めているなら安心だろう」

「東京都の政策なら社会的にも良いことなのだろう」

そう感じる人も当然いるでしょう。

つまり、

行政の信用力そのものが、強力な集客装置になる。

ここは少し考えておく必要があると思います。


東京都は巨大な「太陽光市場」を作っている

東京都は現在、

住宅への太陽光発電や蓄電池、断熱設備などの普及にかなり大きな予算を投入しています。

目的はもちろん脱炭素です。

CO2排出量を減らし、

エネルギー効率の高い住宅を増やす。

政策としての目的は明確です。

一方で、政策には必ず経済活動が伴います。

補助金が出れば、

その分、商品は売れやすくなります。

商品が売れれば、

メーカーが儲かります。

販売会社が儲かります。

施工会社が儲かります。

仲介する会社にも仕事が生まれます。

広告会社にも仕事が生まれます。

つまり行政が補助金を投入すると、

その周囲には当然、

ひとつの市場

ができます。

これは太陽光発電に限った話ではありません。

EVでも、

省エネ家電でも、

住宅断熱でも、

医療でも、

介護でも同じです。

政策とは、

ある意味で

「どこにお金を流すか」

を決める行為でもあります。


では、これは「利権」なのか

ここまで考えると、

「結局、利権じゃないの?」

と思う人もいるでしょう。

僕もその言葉が頭をよぎりました。

ただ、ここは慎重に考えるべきだと思います。

企業が行政の政策によって利益を得ること自体は、

別に悪いことではありません。

社会に必要な商品やサービスを普及させるために、

政府や自治体が補助金を出す。

その結果、

企業の売上が増える。

これは普通にある政策手法です。

そこに競争があり、

透明性があり、

適切な価格形成が行われているのであれば、

それだけで「利権」と呼ぶのは違うでしょう。

問題になるのは、

特定の企業だけが有利になる仕組みだったり、

不透明な契約があったり、

政策効果よりも業界への利益誘導が優先されていたりする場合です。

ですから、

外から見ただけで

「これは利権だ」

と断定することはできません。

ただし、

「誰が利益を得る構造なのか」を考えることは必要

だと思います。


僕が知りたいのは、結局この5つ

今回のアンケートを見て、

僕が本当に知りたくなったのは次のようなことでした。

  1. Amazonギフト券3,000円の費用は、誰が負担しているのか
  2. 面談する相手は東京都なのか、それとも民間企業なのか
  3. 面談後、個人情報はどこまで共有されるのか
  4. 太陽光や蓄電池の販売会社に「見込み客」として紹介されるのか
  5. 成約した場合、誰から誰に、どの程度の手数料が支払われるのか

ここまで分かれば、

このアンケートの本当の意味がかなり見えてきます。


税金を使うこと自体が問題なのではない

僕は、

行政が太陽光発電を支援すること自体を否定したいわけではありません。

太陽光発電が合理的な住宅も当然あります。

蓄電池によって災害時の安心が得られる家庭もあるでしょう。

補助金によって導入のハードルが下がることもあります。

だから、

「税金が使われているからけしからん」

という単純な話でもありません。

ただ、

税金を使って市場を作るのであれば、

その市場によって

誰がどれだけ利益を得ているのか。

そして、

その利益に見合うだけの社会的なメリットが本当に生まれているのか。

そこは冷静に見ておく必要があります。


「3,000円もらえる」で終わらせない

アンケートに答えて、

面談して、

3,000円の商品券をもらう。

それ自体は別に悪いことではありません。

僕も3,000円は欲しいです。

でも、

こういう紙を見ると、

つい考えてしまいます。

この3,000円はどこから来て、

その先にどんなお金の流れがあり、

最終的に誰の利益になるのか。

行政、

事業者、

メーカー、

施工会社、

そして消費者。

それぞれにメリットがあります。

一方で、

その裏側には当然、

公費も動いています。

制度を見るときに大切なのは、

「良い政策なのか、悪い政策なのか」

と単純に色分けすることではなく、

誰がお金を出して、誰がお金を受け取っているのか。

その流れを見ることなのかもしれません。

たった一枚のアンケート用紙でしたが、

そんなことを考えさせられました。

そして今度は、

この紙に書かれている会社や事業名を、

少し詳しく調べてみようと思っています。

onorenoo

おのれ

@onorenoo

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