ここで、ひとつ逆説があります。
医療以外の収益基盤を持つことは、医師としての独立性を守ることにつながるのではないか。
そう感じています。
普通に考えると、医師が医療以外で収益を得ることに、少し怪しさを感じる人もいるかもしれません。
でも、逆に考えてみる必要があります。
医療収益だけに依存している医師は、本当に完全に自由でしょうか。
自分のクリニックの売上。
契約しているメーカー。
紹介元との関係。
広告費をかけた集患。
高額な医療機器の回収。
スタッフの人件費。
テナント料。
毎月の固定費。
こうしたものに縛られれば、どうしても医療判断に影響が入り込む余地があります。
もちろん、多くの医師は誠実に診療していると思います。
それでも、構造としての圧力は存在します。
売上を立てなければならない。
患者を逃したくない。
高額治療につなげたい。
機械の稼働率を上げたい。
リピートしてもらいたい。
こうした圧力がゼロの環境で医療をすることは、実はかなり難しい。
だからこそ、医療以外の収益基盤があることは、医師としての自由度を高める可能性があります。
医療で無理に売上を作らなくてもいい。
特定の商品を売らなくてもいい。
不要な治療を勧めなくてもいい。
患者にとって必要ないものを、必要そうに見せなくてもいい。
これは、患者に対してかなり誠実な立場です。
医療以外の収益があるからこそ、医療では忖度しなくていい。
これは矛盾ではありません。
むしろ、医師としての独立性を守るための合理的な戦略です。
弁護士が特定の顧問先に依存しすぎれば、言うべきことを言いにくくなるかもしれません。
企業コンサルタントが特定企業からの収入に依存しすぎれば、厳しい提言を避けるかもしれません。
医療も同じです。
収益構造に依存すれば、判断は少しずつ歪む可能性があります。
だから、医師は自分の収益構造を意識した方がいい。
これはお金儲けの話ではありません。
医師として、どこまで独立して判断できるかという話です。
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