コラム:暴落=悪ではない 長期投資家が株価下落で取るべき冷静な行動とは?

お金・投資

株価が下がったから、安全なものへ?

その判断、誰のためですか?

株価が大きく下がると、不安になりますよね。
日々減っていく資産額に目を背けたくなるのは当然です。

そんなとき、多くの人が「もっと安全な資産に移した方がいいのでは?」と考えます。
そして、その不安に寄り添う“ふり”をして近づいてくるのが、**「安心できる保険商品」**です。

でも、少し立ち止まって考えてみましょう。
あなたは何のために投資を始めたのでしょうか?


投資の目的は「今すぐ利益を出すこと」ではなかったはず

株価が下がった。

確かにショックです。

けれど、投資とは「未来の生活を支えるための長期的な準備」であって、
短期的な値動きに一喜一憂するものではなかったはずです。

むしろ、価格が上がったり下がったりするからこそ、投資にはリターンが存在します。
これは本質的に保険商品と決定的に異なる点です。


「今売る」=「損を確定する」という現実

仮にあなたが、株価が20%下落した時点で慌てて売却したとしましょう。
その瞬間、あなたの損失は「確定」されます。

そして、そのお金を使って、手数料の高い貯蓄型保険に乗り換えたとすれば、
将来のリターンを犠牲にして、「今の安心感」と引き換えにしているだけです。

多くの人が、上がっているときに買い、下がっているときに売るという
いちばん避けるべき行動をしてしまうのは、感情のままに動いてしまうからです。


今は「買い時」か?…答えは「気にせず続ける」こと

「株価が下がったなら買い時では?」とよく言われます。
確かに理屈ではそうです。
でも、実際には不安が強くて新たな資金を投入するのは難しいものです。

だからこそ、毎月一定額を淡々と積み立てるドルコスト平均法が有効なのです。
暴落時にこそ“お得に多くの口数が買える”のですから、むしろチャンスとすら言えます。

焦って動かなくていい。「今まで通りを続けること」が最も堅実な戦略です。


「安心」という言葉の裏にある、見えにくいコスト

不安を煽る情報に接すると、人はつい「安心したい」と思います。
そこに付け入るのが、“貯蓄型保険”や“変額保険”といった商品です。

「元本保証」「年利◯%確保」「プロが運用」
一見すると魅力的な言葉の裏には、莫大な手数料や解約控除、低い実質利回りが隠れています。

金融商品を選ぶとき、最も重要なのは誰がどこで利益を得ているのかを見抜くこと。
販売者側に大きなインセンティブがある商品ほど、購入者の利回りは小さくなるのが常です。


まとめ|「不安に思考停止で対処しない」ことが資産を守る

暴落が起こると、誰しも不安になります。
ですが、その不安からすぐに“動く”ことが必ずしも正解ではありません。

自分の投資の目的をもう一度思い出しましょう。

  • 余剰資金での長期投資が前提なら、慌てる必要はありません。
  • 暴落は買いのチャンスであり、継続こそが最大の武器です。
  • 不安な時こそ、冷静に「何が合理的か」を見つめ直すチャンスです。

「自分で考える力」が最強の“安心”になる

投資で一番怖いのは、暴落そのものではありません。
「情報に踊らされて、自分の軸を失うこと」です。

この文章が、あなた自身の軸を確認する一助となれば幸いです。
“安全”の仮面をかぶった高コスト商品に惑わされず、
淡々と、でも確実に、未来の自分のための行動を続けましょう。

つまり、下のようなネットニュースが流れてきたら、それはリテラシーの低い人間を釣るための「仕掛け」なのです。

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