注文住宅の施主をして思った本質的なこと

お金・投資

大学病院の勤務医です。

注文住宅の施主をして思ったことは
「皆さん、世の中の仕組みを理解して家を建てていますか?」

ということです。

仕組みを理解せずに買うと間違いなく後悔します。

今買うとお得、金利はどんどん上がります
インフレでこの値段ではもう建てられないです

ある程度事実だと思います。
ただその先にあるものがあなたにとって良い家なのでしょうか

①無理ない返済計画を立てる
②その借金をできるだけ本質的な価値に投じる

この2点を抑えることが注文住宅の施主を経験して感じた大事なことです。


注文住宅に関わる世の中の仕組みはたくさんある

借金をして家を建てることの本質を理解せずして良い家を建てることはできません。
良い家とは誰かにとって良い家ではなくて
あなたにとって良い家です。
そしてあなたにとって良い家とは
精神的にも、経済的にも安心して住める家を指しています。
一時の嗜好や流行を追った、背伸びして手に入れた家ではありません。
ましてや一生に一度来るか来ないかわからない誰かに自慢するためでもありません。
そして、どこのハウスメーカーにしようか?から入るのは愚の骨頂とも言えます。

まずは住宅ローンという仕組みを理解せよ

まずは住宅ローンという仕組みがあります。銀行から借金をするというのは信用創造のスイッチを押すことで、それにより銀行の奴隷になるということ。庶民の住宅購入は国にとっても経済を回転させるための原動力の一つとしてとても重要です。だから、住宅ローンの金利は低かったり、住宅ローン控除があります。これらの仕組みは助け舟でもあり、誘惑でもあります。最近は50年のローンがありますが、それはこれから50年間は銀行の奴隷になるということ。もちろん、一括で買えるお金がないからそうならざるを得ないです。僕もそうです。その重大さと覚悟ができているかということ。

僕自身は腹を括りました。一括で買える現金がない以上は借りるしかありません。「住宅ローン=信用創造のスイッチ」であることを理解しつつも、「奴隷にならない」ためにこれを如何に「良い借金」として使うかという視点が大事だと考えました。

住宅ローンの奴隷とならないためのメソッド

奴隷化を避けるには3つの健全性を考える必要があります。それは
①返済可能性
②流動性
③レジリエンス

それぞれ見ていきます

返済可能性

かっこよく言うとsolvency
返済負担率を(年間返済額➗手取り)を25%以下で計画することで、上限でも30%までとしましょう。
変動金利を選ぶのであれば、金利➕2%のストレスをかけても25-30%を超えないことです。

流動性

かっこよくいうとliquidity
生活費6ヶ月から12ヶ月➕固定資産税・火災保険・修繕積立の1年分を現金で確保しておくことです。
家具、家電、外構などの隠れコストも賄える前提で考えるべきでしょう。
経験上、「新築だから」という理由でいいものを揃えると家具、家電だけで100ー200万くらいは必要になります。

レジリエンス

resilience。
失業・病気・家族イベントの2つの同時発生を想定したキャッシュフローでも12ヶ月耐久できるか。
団信や保険のカバー範囲をしっかりと把握しておくべきです。

家そのものの価値はどう考える?

諸々の財務管理をしながら自分たちの予算を把握することが大事です。安心して借りられる金額を把握することが第一です。

注文住宅であれば、もちろん一生住み続けるつもりで建てることが前提だと思います。ただし、人生何が起きるかわかりません。気に食わなくて売却して2件目を建てている強者もいたりします。家族構成の変化や突然の不幸などで売却をせざるを得ない可能性は誰にでもあります。

借りたお金を「良い借金」にするにはお金の使い方が大事と言いました。

つまり注文住宅において大事なことは

お金を本質的な価値にどれだけ集中的に投下できるか、で決まると言っても過言ではありません。
そして本質的な価値というのは実に地味ですが、写真には映らないので多くの人が見落としがちだと思います。

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