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【人間観察と哲学】芯のある人の魅力と、その思考法について 

人生のマインド

◆はじめに 〜芯のある人に憧れる〜

私は昔から、人間観察が好きです。
中でも「芯のある人」には、自然と惹かれてしまいます。

周囲の評価に振り回されず、自分の価値観を持って行動している人には、心の強さを感じます。
そんな人を見ていると、
「どうしてあの人は、あんなにもブレずに生きていけるのだろう?」
と、考えさせられるのです。

その理由を探っていくうちに、「ある学問」との出会いがありました。


◆学問はすべてつながっている

私は医療の分野で働いていますが、政治や経済、歴史といった分野には、それほど詳しくありません。
しかし最近、日本や世界で起きている出来事を見ていると、違和感を覚えることが多くなりました。

「この判断は本当に正しいのか?」「誰が得をしているのか?」
そんな疑問を持つようになり、自然と幅広い分野の情報を集めるようになったのです。

テレビや大手メディアの報道には、偏りを感じることもあります。
今では、メディアごとに“立場(ポジション)”があることにも気づきました。

だからこそ、SNSやYouTubeなど、個人が自由に発信できる場に目を向けるようになりました。
そして、ある動画チャンネルとの出会いが、自分の思考を一段階深めてくれたのです。


◆国際政治学から学んだ「芯のある人の思考構造」

ある日、YouTubeの「Grand Strategy Channel(GSC)」というチャンネルで、国際政治学に関する動画を視聴しました。

きっかけは、2023年11月29日に亡くなったヘンリー・キッシンジャー氏に関する追悼動画でした。
そこでは、国際政治学者の伊藤貫先生が、彼の功績と人物像について語っておられました。

特に印象的だったのが、**「物事を深く議論するためには、以下の3つの階層を意識することが大切だ」**というお話です。

◾️3つの思考階層

  1. Philosophy(哲学・価値観)
  2. Paradigm(時代の潮流)
  3. Policy(具体的な方針・行動)

◆3つの階層の解説

【Philosophy】

人生観や価値観といった根本的な「ものの見方」。
国際政治においては、宗教・哲学・文化的思想などがここに含まれます。
人間でいえば“何を大切にして生きるか”という、人生の指針となる部分です。

【Paradigm】

その時代の主流な考え方や、支配的な価値観。
流行りや常識とも言えるものです。私たちは知らず知らずのうちに、これに影響されています。

【Policy】

実際の方針や行動。政治の世界では「政策」、個人でいえば「どう行動するか」にあたります。


伊藤先生は、日本では議論が深まらない理由として、**「Philosophyの欠如」**を挙げていました。
確かに、多くの人が「今どうすべきか(Policy)」だけを話していて、
「なぜそう考えるのか(Philosophy)」まで掘り下げることは少ないように思います。

芯がある人とは、自分なりのPhilosophyを持っている人。
時代の風潮(Paradigm)に流されず、自分の軸でPolicyを決めるからこそ、行動に迷いがないのです。


◆キッシンジャー氏の言葉から考える

動画の中で、キッシンジャー氏が語ったとされる言葉が印象的でした。

  • 「今の政治家にはPhilosophyが欠如している」
  • 「まともに議論できるのはプーチンだけだ」

この言葉の背景には、本質的な価値観を持たない者同士では、議論にならないという事実があります。
つまり、「芯のある対話」は、お互いがPhilosophyを持ち寄ることで初めて成立するのです。


◆まとめ:Philosophyを持って生きる

私たちは普段、Policy(何をするか)ばかりに目が向きがちですが、
本当に大切なのは、自分自身のPhilosophyを確立することだと気づきました。

芯のある人は、自分のPhilosophyに従って行動しているからこそ、他人の意見に流されない。
同時に、相手のPhilosophyも尊重できるからこそ、深い対話や関係が生まれる。

自分の価値観を見つめ直し、相手の価値観も尊重すること。
これが、柔軟で強く、そして魅力ある人間になるための鍵ではないでしょうか。


▼補足:動画リンク

※伊藤貫先生の動画はYouTube「Grand Strategy Channel」で視聴できます。
興味がある方は「キッシンジャー 伊藤貫」で検索してみてください。



 


 

 

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