前回の記事で太陽光パネルを住居に設置する
その制度上の仕組みを紐解いてきました。
設置するか悩んでいる人の多くは「経済的にお得かどうか??」だと思います。
個人的な結論はすでに出ていて・・・「不要」だと考えています。
理由はシンプルに「経済性」が一番です。
大事なことは
・売電価格(FIT制度)は導入価格を考慮して設定されており
・売電価格は国民の「再エネ賦課金」として負担になっている
・売電価格はパネルの普及により下落傾向にある
ということを前提の知識として頭に入れながら
理由①売電価格が下がるため元が取れない👉導入コストが下がるので大丈夫 を考察したいと思います。
アフィリエイトサイトの主張
① FIT価格の低下は普及が進んだことによる導入コストの低下によるもの
なので、
売電価格が減少しても
導入コストが減少しているので
トントンだよねという理屈
② 技術の進歩により太陽光パネルの収益性も改善している
なので、
以前に比較して早く元が取れる仕組みになっている
批判的な吟味
① 仮にFIT制度の売電で、導入コストの元が取れるとして
太陽光パネルの維持に必要なコストは導入コストだけですか??
「隠れコスト」を加味した総合的なコストは
どんな商売でもそうですが
売ったら終わり、の商売体系の人からすると
気づいてほしくない事実である気がしますし
気づかれる前に「売り逃げ」したいという思いはあるでしょう
起きるかどうかわからないことを心配しても、、、
という理屈はありますが
実際に一定の確率で起きるわけですからね
② 技術進歩を強調するのは典型的なセールスライティングのテクニックだと感じています
消費者が最も心配している「元が取れるのか?」という不安を
「技術が進歩したから大丈夫」という抽象的な言葉で丸め込んでいる
ようにしか思えないです。
つまり、反論としてもざっくりにはなりますが
このような理屈を全面に押し出す時点で
「信用ならない」わけです。
ちゃんと計算に入れておけ、太陽光パネル維持の隠れコスト
太陽光発電を推奨する記事に記載されていないのが「運用中に発生するコストとリスク」
それが以下の表になります。
項目 | 内容 | 概算コスト |
---|---|---|
パワーコンディショナー交換 | 約10年で寿命。交換必須。 | 20〜30万円 |
定期点検・清掃 | 年1回〜数年ごとに推奨 | 1〜3万円/回 |
パネルの劣化 | 毎年0.5〜1%出力低下 | 20年後には80〜90%に低下 |
架台・配線の腐食 | 海岸沿いや豪雪地帯では劣化が早い | 追加修理費が数万円〜数十万円 |
発電停止リスク | 故障・災害・逆潮流制限など | 売電収益ゼロ期間が発生 |
火災・漏電リスク | 保険料や損害賠償リスク | 不明(事故時は高額) |
さて、更には「廃棄方法が不透明」であったり
想像してみてください20年後に太陽光パネルに故障があったとして
しっかりと対応してくれる業者はありそうですか??
物価は高騰していますよ
人件費も高騰していますよ
20年後の修理費用はもっともっと高くなっているかもしれませんよ
「取り扱った経験のない商品でわかりません」
「他の業者でつけたものは・・・高くなりますよ」
「もう修理対応していないので、全部取り換えになります」
などなど。
よく聞くフレーズだなとは思いませんか?
まとめ
太陽光発電に関わる「元が取れるのか問題」に焦点を当てて考えてみました。
リスクをどう考えるか?という不確定要素も含まれているので
判断は難しいところもあるかと思います。
シミュレーション上は、経済性はあるように見えます
それはそのように設計されているからです
でも実態はどうでしょうか??
よくよく考えてみてください。
ここまでの話は随分と「感情」が混ざっていたので
次回はもう少し具体的な数字で計算してみたいと思います。
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