本来、格差が拡大した社会を安定させる最も有効な手段は再分配政策、
つまり減税や社会保障の充実による「底上げ」です。
ところが、日本は財政構造や政治の仕組み上、
それを実行する余力・能力をすでに失っています。
あれだけ政治家が減税を拒むものですから
これからは分断が加速する未来がほぼ不可避です。
ここから先はいかに安全に進めるか
しっかりとシートベルトを締めていきましょう。
1. 再分配ができない日本の現実
本来なら、以下の手段が再分配型社会を維持するカギになります。
- 所得税・法人税の累進強化
- 富裕層や大企業への課税強化
- 中間層や貧困層への減税
- 社会保障の拡充
- 医療・教育・福祉に対する公的支援を増やす
- 消費税の軽減または廃止
- 貧困層への負担を軽くする
しかし日本では、これらが実現できません。
理由① 財政破綻寸前
- 日本の政府債務はGDPの約2.5倍(世界最悪水準)。
- 再分配のために減税や社会保障を拡大すると、国債の利払いが爆発的に増加。
- 財政余力がゼロどころかマイナス。
国が「減税できない」どころか、増税以外の選択肢がない状況に追い込まれています。
「日本は財政破綻寸前」という言説はよく聞きますが、
これは一面的な見方に過ぎません。
実際の日本の財政状況は、
破綻リスクを抱えつつも、
他国とは大きく異なる特殊な構造を持っています。
理由② 政治が資本家寄り
- 政治家は大企業や資本家からの献金・支持に依存。
- 結果として、富裕層に不利な税制改革は進まない。
- 消費税や社会保険料など、「広く薄く国民全体から取る」政策ばかりが選ばれる。
典型例:法人税率は下がる一方、消費税率は上昇。
理由③ 少子高齢化による圧迫
- 高齢者への社会保障費は毎年増加。
- 若者世代の税負担は際限なく増える。
- その負担が消費をさらに圧迫し、経済の悪循環が強化。
2. これから加速する分断シナリオ
再分配が不可能なまま格差が広がると、日本は次の段階へ進みます。
ステージ1:見えない分断(現在)
- 表面的には治安も保たれ、社会は一見穏やか。
- しかし、教育・医療・住宅など生活の質で「見えない格差」が拡大。
例:
私立校に通える子と通えない子の学力差が固定化。
教育における社会資源の不均衡・不均等。
ゆえの格差の固定。
アホは管理しやすいです。パッとでの恐怖や不安を煽るニュースで思い通りの行動を起こしやすいです。そいういった人間が多いほどオールドメディアを通じて国民の管理が簡単になります。
ステージ2:治安の崩壊(近未来)
- 貧困層が増えることで犯罪率上昇。
- 移民増加により文化摩擦が拡大。
- 富裕層は安全を買う方向に動く。
都市部は「安全な富裕層エリア」と「危険なスラムエリア」に分断。
ステージ3:富裕層と政治家のゾーニング
- 富裕層はゲーテッドコミュニティやタワーマンションに集中。
- AI監視、私設警備、独自の教育・医療インフラを構築。
- 政治家と資本家はその安全圏で政策を決定し、外部への関与を最小化。
国民全体のためではなく、資本家の利益最大化が政策目標となる。
ステージ4:国家分裂的状況
- 「日本」という国家は形式上維持されるが、実質は複数の層が別々の国のように生活。
- 貧困層は治安の悪い地域に押し込められ、監視される立場に。
- 富裕層は経済的にも物理的にも切り離された別世界で生きる。
ステージ4はまるでモノカルチャー経済による「発展途上国」のような様相です。しかしこれが日本のような国で怒るとなれば、それはまさに「衰退途上国」と言えるでしょう。
3. 安全は「お金で買うもの」になる
格差が広がると、安全や自由は誰にでも与えられるものではなくなります。
階層 | 安全の確保方法 |
---|---|
富裕層 | 私設警備、ゲーテッドコミュニティ、海外移住 |
中間層 | 高額な保険や防犯システム、私立教育 |
貧困層 | 治安悪化の直撃を受け、選択肢なし |
これはアメリカやブラジルなどで見られる典型的な構図であり、日本も同じ道を進んでいます。
4. 個人レベルでの生存戦略
この流れを止めることは現実的には難しいですが、自分と家族を守ることは可能です。
- 資本サイドに近づく
- 少額でも投資を始め、資産収入を確保。
- 労働収入だけに依存しない生活基盤を作る。
- 安全圏の確保
- 治安が悪化した地域から距離を取る。
- 安全なコミュニティやネットワークを構築。
- 情報リテラシーの強化
- 政治やメディアのストーリーに踊らされない。
- 経済・治安・政策の流れを読み、自衛する。
まとめ
減税による再分配ができない日本は、格差が加速する未来しか残されていません。
その結果、富裕層と貧困層の間には深い分断が生まれ、
安全も自由も「お金で買う」世界になります。
資本家と政治家はその中で、ますます富と権力を集中させていくでしょう。
私たちができるのは、この構造を理解し、
少しでも**「搾取される側」から「守る側」へと立ち位置をシフトすること**です。
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