医師のための「住まい」との向き合い方|住宅購入・ローンで後悔しないために大切な視点

お金・投資

「住宅は買って当然」…それ、誰の価値観ですか?

医師としてのキャリアが安定してくると、
「そろそろ家を買ったほうがいいんじゃない?」という声が周囲から聞こえてきます。

営業マン、不動産会社、銀行、税理士…
彼らは“正しそうな理由”を並べて、住宅購入を後押ししてきます。

  • 医師はローン審査に通りやすい
  • 金利が安いうちに買ったほうがいい
  • 資産になるし、子育てにも必要だ
  • 住宅ローン控除が使える

確かに一理あります。でも、それはあなたにとって本当にベストな「住まい方」なのでしょうか?


住宅は「買い物」ではなく、「生き方」への投資

医師という仕事は、他の職業以上に時間の制約が大きく、ライフステージの変化も激しい職業です。

  • 勤務地の異動・転職
  • 開業・勤務の選択
  • 家族の都合(子どもの教育・親の介護)
  • ワークライフバランスの見直し

これらを柔軟に選べる状態を保っておくためには、**「動ける自由」**が重要です。

マイホームは確かに魅力的ですが、固定資産でもあり、流動性が低いため、
**「家を持つことで選択肢が狭まる」**という側面もあることを忘れてはいけません。


「買う or 買わない」ではなく、「どう住むか」で考える

住宅は「買うべきかどうか」という二択で考えるのではなく、
**「自分たちは、どんな暮らし方・住まい方が合っているのか?」**を軸にすることが大切です。

例えば:

  • 5年後のライフプランがまだ不確定 → 賃貸で柔軟性を保つ
  • 勤務医として定住予定 → 購入も検討
  • 開業を視野 → 事業との連携も考慮
  • 子育て中 → 通学や支援環境を優先
  • 将来は二拠点生活したい → 売却・賃貸しやすいエリアを選ぶ

購入そのものが悪ではありません。
ただし、「◯◯だから買うべき」という他人のロジックではなく、
「自分たちに合った住まい方」を主体的に選ぶことが、後悔しない住宅購入につながります。


医師が住宅ローンを組むとき、注意すべき3つのポイント

医師はローンが通りやすい分、金額も大きくなりがちです。
その際、以下の3点は必ず押さえておきましょう。

  1. 借りられる額と返せる額は違う
     営業担当が提示するローン額は「借りられる額」。
     でも本当に大切なのは、「返しても人生の質が落ちない額」です。
  2. キャリアの自由を奪わない額にする
     例えば転職したい、開業したいと思ったとき、住宅ローンが重くのしかかると選択肢が狭まります。
     自由度を残す返済計画が重要です。
  3. 住まい以外の資産形成を圧迫しない
     住宅に資金を全振りすると、老後資金や教育費、投資に回せなくなります。
     バランスが大切です。

資産ではなく「負債」になる住宅とは?

よく「住宅は資産だ」と言われますが、必ずしもそうとは限りません。

購入した直後から価値が下がり、
数十年後に「ローン残高>住宅価値」になってしまうケースもあります。

また、固定資産税・修繕費・管理費…と
見えにくいコストがかかり続けるのも、住宅のリアルです。

それを理解した上で、住まいを「負債」ではなく「価値ある支出」に変えていく視点が必要です。


まとめ|「買うべきか?」ではなく、「自分の人生に合っているか?」

住宅購入は、人生の中でも大きな選択のひとつ。
だからこそ、以下のような問いを持つことが重要です。

  • この住まいは、自分たちの暮らしに合っているか?
  • 変化に対応できる柔軟性があるか?
  • 負担が人生の質を下げるリスクはないか?

あなたの人生を決めるのは、不動産業者でもFPでもなく、自分自身です。
その視点を持って、「納得して選ぶ」住まい方を見つけていきましょう。

そして、注文住宅を建てるのならば大事なのは「信頼と価値観」です。

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