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「建売」か「注文」か。それぞれの価値観で選ぶもの

住まいのこと

マイホーム購入を考えるとき、最初の選択肢は「賃貸かマイホームか」。次に「マンションか戸建か」。さらに戸建を選んだ人に訪れるのが「建売か注文か」という問いです。

この選択に「正解」はありません。

どちらにもメリット・デメリットがあり、人それぞれの価値観やライフスタイルに合わせて選ぶべきものだからです。


自分は「注文住宅」を選びました

これはあくまで私個人の考え方による選択であり、いわばポジショントークです。

建売住宅か、注文住宅か、

既製品が良いか、オーダーメイドが良いか──この感覚はスーツ選びにも似ていると思います。たとえば、私自身はスーツにそこまでのこだわりがないので、既製品やセミオーダーで十分です。多少サイズ感が合っていなくても、そこまで不満は感じません。

ただ、家となると話は別です。スーツと違って、何度も買い換えるものではありませんし、金額も非常に大きい。だからこそ、自分の暮らし方にフィットするものを慎重に選びたい。そういう意味で、「こだわりがある人ほど注文住宅に向いている」と思うのです。

実家が戸建で育ったことや、自分の空間やプライバシーを大切にしたい性格から、自然と戸建に惹かれました。

また、マンションにありがちな修繕積立金の増加や管理組合の煩雑さなどを避けたかったことも理由の一つです。


「建売住宅」を選ばなかった理由

住宅情報サイトを見るのはとても楽しい時間ですが、その中で建売住宅を見ていて感じたのは、「価格の安さに見合った価値があるのか?」という疑問でした。

確かに建売は、注文住宅に比べて手頃な価格で売られていることが多いです。しかし、価格が抑えられている背景には、建材・施工・設計の合理化があることが多く、場合によっては「どこでコストダウンされているか」が不明瞭なこともあります。

それを納得したうえで選ぶなら建売も良い選択肢ですが、「知らずにババを引かされる」ようなことは避けたい。これが、私の率直な思いです。

また、自分の価値観としては、建売住宅レベルの性能であれば、賃貸で十分ではないかとも感じました。わざわざローンを組んでまで購入する意味があるのかどうか、自分の中で腑に落ちなかったのです。


建売住宅のメリット

建売住宅はすでに完成しているため、自由にカスタマイズできる余地が少なく、結果的に「思っていた家と違う」状態で住むことになることもあります。

とはいえ、建売住宅にも以下のような明確なメリットがあります。

  • 分譲地など立地条件の良い土地に多い
  • 価格が明確で、比較的安価
  • 完成済みのため、入居までが早い
  • 住宅ローン審査や手続きがスムーズ

実際、2022年度のフラット35利用者調査では、建売住宅の平均価格は注文住宅より約500万円安いとされています。これは、土地の一括仕入れや設計・施工の一体化によるコストカットの恩恵です。


注文住宅の難しさと魅力

注文住宅は「土地探し」からスタートします。立地や環境、日当たり、形状など、希望条件に合う土地を見つけるのは簡単ではありません。

ただし、たとえば少し変形した土地や、ハウスメーカーが敬遠しやすい場所などは、減額交渉などの余地がある可能性もあります。情報をしっかり集め、柔軟に検討することで、理想に近い家づくりに近づくチャンスは広がります。

ただし、次から次へと決めていかないといけないことが出てきます。

経験者だから断言できますが、想像の倍以上、時間と労力を費やします。絶対に、信頼できる工務店さんにお願いするべきです。


まとめ:大切なのは「価値に納得しているか」

建売は「すぐ住める」「安価で便利」といった合理性が強み。
注文は「こだわれる」「理想を形にできる」という自由度が魅力。

どちらが正しい、どちらが間違っているという話ではなく、「その選択に自分が納得しているか」が最も大切です。

マイホームは、多くの人にとって一生に一度の大きな買い物。だからこそ、価格や見た目だけでなく、「価値」を見極める目を持ち、自分の選択に自信を持てるようにしてほしいと願っています。

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