こんにちは、本質を考える医師です。
こんな方におすすめの記事シリーズです
- 高配当株に興味があるけど、銘柄選びに迷っている
- 配当利回りだけで選んで良いのか不安
- 財務指標って正直よくわからない
- 家計の例えでわかるなら読んでみたい!

前回の記事(第1編)では、高配当株投資を始める上で失敗しないために必要な考え方についてお伝えしました。今回は、財務の中でも**「安全性」を測る指標のひとつ**である「流動比率」について、初心者にもわかりやすく解説していきます。
>> 前回の記事がこちら
流動比率とは?

流動比率とは、会社が短期的な支払い能力をどれくらい持っているか?を示す指標です。
計算式はこちら:
流動比率(%)= 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
- 流動資産とは、現金や預金、売掛金、1年以内に現金化できる在庫など。
- 流動負債とは、買掛金、1年以内に返済すべき借金など。
この比率が高ければ高いほど、会社は「今すぐ必要になる支払い」にしっかり対応できる、つまり倒産リスクが低いと判断されます。
感覚的にいうと…

仮に家計でたとえるなら、「1か月以内に必要なお金(家賃・食費・光熱費など)」に対して、「1か月以内に使えるお金(給与・預金)」がどれくらいあるかを見るイメージです。
例えば、毎月30万円の支出があるのに、今月手元に60万円あれば「200%」になりますよね。生活に余裕があり、急な支出があっても安心、という状態です。
※ただし、これはあくまでイメージしやすくするためのたとえです。企業の会計とは正確に一致しない点があることをご承知おきください。
じゃあ、何%あれば安心なの?

一般的に、流動比率の目安は以下の通りとされています:
流動比率(%) | 評価 |
---|---|
100%未満 | 短期的な支払い能力に不安あり |
100〜150% | 安全性にやや不安、業種によってはOK |
150〜200% | 一般的には健全 |
200%以上 | 非常に健全、資金繰りも安定 |
流動比率は業界によって違う!

ここがとても重要なポイントです。
流動比率が低めでも問題ない業界の例
- 小売業・飲食業:現金商売が中心で、売上が即座に現金化されるため、流動資産が少なくても資金が回りやすい。コンビニやスーパーなど。
- 通信・インフラ業:定期的・安定的に収益が入るビジネスモデルのため、比較的流動比率が低くても回ります。
流動比率が高めであることが望ましい業界の例
- 製造業・建設業:売掛金や在庫が多く、回収まで時間がかかる。急な支払いに対応するため、150〜200%以上が安心ラインとされることが多い。
- 景気に左右されやすい業界(レジャー・広告など):景気変動で収入が不安定になりがちなので、安全性確保のために高い流動比率が必要。
実際に、企業の流動比率はどこで調べる?

これは非常に大事なポイントです。
方法1:会社の「IR資料(決算書)」を見る
上場企業であれば、公式サイトの「IR情報」ページに「決算短信」や「有価証券報告書」が掲載されています。ここに貸借対照表が載っており、「流動資産」「流動負債」の欄から自分で計算できます。
方法2:無料の財務分析サイトを使う(おすすめ!)
たとえば以下のサイトでは、すでに計算済みの流動比率が見られます。初心者にも便利です。
まとめ
- 流動比率は、企業の短期的な支払い能力(安全性)を測る重要な指標。
- 一般には150〜200%以上で「健全」とされるが、業界ごとに適正水準が異なるため、同業他社との比較が大切。
- 調べるには、IR資料やバフェット・コードなどの無料サイトを活用すると便利!
あなたの投資判断の一助となれば幸いです。
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