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【注文住宅の本質】見えないところにこそ価値がある。構造材「柱」へのこだわり

住まいのこと

こんにちは。
本質を考える医師です。

多くの人に支えてもらいながら、とても素敵なマイホームを建てることができました。

家に関する価値観の話をしていきたいと思います。

SNS映えするおしゃれな住宅やデザイン性の高いインテリアも魅力的ですが、本当に長く心地よく暮らせる家ってどんな家でしょうか?


私は「見えないところにこそ、本質的な価値が宿る」と思っています。


■ 注文住宅の本当の醍醐味は「素材選び」

注文住宅には、木造、鉄筋コンクリート、鉄骨などさまざまな構造があります。
それぞれにメリットがありますが、私は最初から「木造住宅」一択でした。

理由はシンプルで、人の手で丁寧に作られる温もりを感じたかったから。
そして何より、木の香りや質感に包まれて暮らしたいという強い思いがあったからです。


■ 「木」にこだわるなら、柱と床は外せない

木造住宅の魅力といえば、やはり「木」そのもの。
私は特に、毎日素足が触れる「床」と、家を支える「柱」にこだわりました。

無垢のフローリングは、木の香りや肌触りの良さに加え、科学的にも子どもの精神を安定させる効果があるとされます。
自然素材には、目に見えない“安心感”があるのかもしれません。


■ 「柱」は家の命。無垢材か、集成材か?

家の骨格とも言える構造柱について調べたとき、2つの選択肢が見えてきました。

  • ① 集成材(いくつもの木材を接着して形成された人工材)
  • ② 無垢材(自然の木をそのまま使用)

直感で「良いのは無垢材だろう」と思いました。
実際に、無垢材を推す工務店は多くありますが、集成材を前面にアピールする会社はほとんど見かけません。

それにもかかわらず、ネットでは「集成材有利」という情報が多く出てきます。
その理由を考えたとき、私は「大手ハウスメーカーにとって都合が良いから」だと感じました。


■ 「強度」という言葉の落とし穴

集成材が優れているとされる理由には、以下のようなものがあります。

  • 無垢材より強度が高い(1.5倍など)
  • 品質が均一で安定している
  • 加工がしやすく、大型化が可能
  • コストが安い

これだけを見ると「集成材が良い」と思えますが、本当にそうでしょうか?

実際に、建築士さんから聞いた言葉が印象的でした。

「強度がある=長持ちする、とは限らない」

強度はあくまで一つの指標に過ぎず、現実の住宅には湿気や揺れ、乾燥など多くの要素が絡みます。
医学の世界でも「データ」は重要ですが、それだけでは語れない“経験”がありますよね。


■ 檜の無垢材で家を建てるということ

我が家では、構造柱に「檜の無垢材」を選びました。
伐採された後、200年かけて徐々に強くなり、その後1000年かけて元の強度に戻る──そんな気の遠くなるような時間軸の中で生きる木に、私たち家族の未来を託しました。

大工さんが1本ずつ丁寧に削り、約1ヶ月かけて準備してくれた柱。
その姿には、深い感謝と尊敬の念しかありません。

写真で見たとき、本当に感動しました。


■ 「価格」だけで選ぶと見失うもの

ハウスメーカーが建てる家と、地域の工務店にお願いする家。
見積もりの数字だけを見れば、集成材を使った家の方が安く見えるかもしれません。

でも、あなたが支払う数千万円のうち、どれだけが「実際に建ててくれる職人」や「素材」に使われているのでしょうか?
中間マージンに消えている部分が意外と多いかもしれません。


■ 最後に:賢い選択とは「本質を知ること」

私はこの記事で「集成材を否定したい」わけではありません。
むしろ、現在の住宅業界においては、コスト面で非常に重要な素材だと思っています。

ただ、「なぜそれが選ばれているのか」をきちんと理解したうえで選択することが、消費者として賢いあり方だと思うのです。

家づくりは、一生に一度あるかないかの大きな選択。
どうか、表面だけでなく“本質”を見つめることを忘れないでください。


まとめ

  • 無垢材と集成材には、それぞれのメリット・デメリットがある
  • 「強度」という言葉に惑わされず、現実的な住まい方を考える
  • SNS映えよりも、家族が心から安心して暮らせる家を
  • 中間コストに注目し、賢い消費者として選択することが大切

あなたにとって、本当に価値ある選択ができますように。
今日も読んでくださり、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

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