広がる格差社会で我々はどう生きるべきか??

格差社会の仕組みを考え、そして生き抜く お金・投資

日経平均株価が最高値を更新しました。
自身を含めた労働者(厚労省は医師を労働者と定義しています)は、
給与が上がらないのにどうして株価だけが最高値を更新しているのか?
実体経済とすごくかけ離れていることに疑問を呈したことはないでしょうか??


現在の株式市場や暗号通貨市場の巨大化は、
お金が実体経済(労働者や中小企業の消費・生産活動)ではなく、
資本家の資産の中で循環している
ことを強く示しています。
これは、現代資本主義の構造問題そのものと言えます。

先の記事の「グローバリズム」にも通じますが、
拡大する国際金融資本の力は
すでに各国の政治の力を凌駕しています
この世ではマネーの力は絶大なのです。
それが真実であり、ルールです。
我が道を歩むにも、
これに対応して生きていくしかありません。

巨大なマネーの力の波にのるには、まずはその仕組みを知ること
そして我々はどう行動するべきか?
考察してみるのも面白いかなと思いました。


お金の流れの二極化

① 労働者への流れが細る

  • 労働者の賃金は生産性ほど上がっていません。
    例:日本では30年間ほぼ賃金が横ばい。
  • 企業が利益を出しても、それが労働者の給与や雇用環境に十分に還元されない。
  • 消費者がモノやサービスを買う力(購買力)が弱まり、実体経済は停滞します。

結果:お金が「使われる」のではなく、「貯められる」方向に偏る。


② 資本家への流れが加速

  • 企業の利益の多くは、自社株買いや株主還元に回される傾向が強まっています。
  • 富裕層や投資家はその資金を再び株式・不動産・暗号通貨などに投じるため、マネーが資産市場内で循環
  • 労働者は給与ではなく、資産を持つ者だけが複利で富を拡大

この状態を、経済学者のトマ・ピケティは(僕のブログでよく出てくる人です。)

「r > g」
(資本収益率 r が経済成長率 g を上回る)
と表現しました。
つまり、働いて得られる成長率よりも、投資で得られるリターンの方が高いため、資産格差が拡大し続けるということです。

実体経済と株式や暗号資産などの金融資産が大きく乖離していくのは、こういった資本家と労働者のマネーに「格差」があるだけではなく、もはや、「隔たり」があるからだと理解できます。
労働者は、資本家の「利益」の中の、労働力としての「経費」でしかないのかもしれないです。


株式・暗号通貨市場が膨張する理由

① 中央銀行による金融緩和

  • 世界中の中央銀行がゼロ金利・マイナス金利政策を実施。
  • 企業や富裕層は「タダ同然の金利」で資金を借り、それを株式や暗号通貨に投資。
  • 実体経済に需要が乏しいため、投資先が資産市場に偏る

② 消費が伸びない

  • 労働者の賃金が伸びず、消費が拡大しない。
  • 企業は「モノを作って売る」よりも「金融取引で儲ける」方にシフト。

③ 株式と暗号通貨は「無限に膨らめる箱」

  • 実体経済の成長は人口や技術革新に制約されます
  • しかし株式や暗号通貨は理論上いくらでも時価総額が膨張できる。
  • 余剰マネーがここに吸い込まれ、価格だけが上昇

労働者と資本家の断絶

① 労働者の立場

  • 働いても賃金が増えにくく、税負担や社会保障負担だけが増大。
  • インフレが進むと実質賃金がさらに下落。
  • その結果、「消費して社会を回す」どころか、生活維持で精一杯

② 資本家の立場

  • 株や暗号通貨を保有する資産家は、価格上昇分だけで巨額の含み益を獲得。
  • 資産が増えればさらに投資に回せるため、複利的に富が集中
  • 「お金がお金を生む」世界で、実体経済との断絶が進む。

マクロ的に見ると…

この構造は、「労働者 → 実体経済」への資金循環が細り、
「資本家 → 資産市場」への循環が暴走している
と言えます。

この構造を知れば、「なぜ投資が必要か??」ということがうっすらと理解できるのではないでしょうか。


結果:社会構造への影響

影響内容
格差拡大富裕層は投資で資産を増やし、労働者は生活が苦しくなる。
資本主義の不安定化実体経済と乖離したバブルが周期的に崩壊。
政治への影響資本家は政治に影響力を持ち、税制・規制を自分たちに有利に変更。
労働者の不満増大賃金が伸びず、税と物価だけが上昇。社会不安が高まる。

まとめ:仮想通貨市場は「資本家の遊び場」

  • 株式市場と暗号通貨市場の膨張は、労働者にお金が回らず、資本家同士でお金が回っている証拠
  • 労働者が消費できないため、実体経済は成長せず、金融市場だけが肥大化。
  • この構造は放置すると、1929年の大恐慌やリーマンショックのような大規模崩壊を再び引き起こす可能性があります。

個人としてできること

ここまでの考察の中で、
若い人は「投資が必要な理由」がある程度わかったのではないでしょうか?
マネーの力がルールを作るという大原則があり、
個人のレベルでこの流れに逆らうことは難しいです。
ただし、知ることで対策できることはあります。

  1. 労働収入だけに依存しない
    • 株式や投資信託など、資本家側に回る仕組みを少しでも持つ
  2. 消費の選択を意識する
    • 「誰を豊かにする消費なのか」を意識して選ぶ。
    • 地域経済や価値ある生産者にお金を回す。
  3. 情報リテラシーを高める
    • 政治や金融の仕組みを理解し、操作されない思考を持つ。

結論

株式や仮想通貨市場の膨張は、資本主義が「お金持ちだけでお金を回す」構造になっている結果。
労働者への還元が減少し、実体経済が停滞する一方で、資産を持つ者だけが加速度的に富を増やしている。

現代は、
単に「頑張って働く」だけでは貧富の差が広がるばかりです。
政治に文句言っても、
SNSで他人を蹴落としても、
それは自分にとって好影響はありません。
少しでも資本家側のループに参加する意識を持つことが、
個人の生存戦略として重要になっています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました