最近、SNSなどで医師の情報発信が目につくようになってきました。
その多くは美容系の医師によるもので、自分の実績や生活を強調しながら、もっともらしい言葉を並べています。もちろん、それが悪いわけではありません。けれど、そこには強いマーケティングの意図を感じずにはいられません。
医療とは何か?
医師とはどうあるべきか?
あらためて、本質を見つめ直したくなり、この記事を書いています。
医師には、2つのタイプが存在します
ひとつは、神に与えられた才能と使命を理解し、それを誠実に全うしようとする人。
もうひとつは、医療をお金の手段として使う人です。
ただし、最初は志高く医師になった人でも、時間とともに「お金」に流されていくことがあります。
それも、この社会の仕組みの中では、ある程度仕方ないことなのかもしれません。
周囲には高級車を乗り回し、高額な自由診療で成功している同期がいるかもしれません。
そんな姿を見れば、誰でも心が揺らぐことはあるでしょう。
けれど、これから医学部を目指そうとしているあなたには、ぜひ一度立ち止まって考えてほしいのです。
医師の使命とは何か?
お金のためだけに働くのは、思っている以上にエネルギーを使います。
逆に、人のために働くときには、不思議なほどエネルギーが湧いてきます。
医師は、比較的安定した職業であり、努力に対して相応の報酬も得られる恵まれた仕事です。
それでも、最も大切な軸は「自分のため」ではなく「誰かのため」に置くべきだと私は思っています。
とはいえ、「24時間働け」と言いたいわけではありません。
自分の家族を大切にし、自分の時間を持つこともまた、重要な責任です。
自分の「得意」や「好き」を大切にしてほしい
医師には、さまざまな診療科があり、働き方も多様です。
自分の性格や価値観に合った分野で、自分の強みを活かしてください。
向いていないことを無理にやる必要はありません。
長く続けるには、「好き」と「得意」が重なる場所で努力するのが一番です。
医師という職業は、それが可能な数少ない職業でもあります。
医師として歩み続けるために必要な「覚悟」
最後に、これはとても大事なことですが、
「覚悟」がなければ、この道を進むべきではありません。
覚悟がないまま進んだ人には、ある時「ここから先へ進んではならない」と感じる瞬間が訪れるかもしれません。
それは身体かもしれないし、心かもしれません。
医学部に合格することがゴールではありません。
むしろ、そこからが本当のスタートです。
あなたに与えられた使命を、どうか忘れずにいてください。
時代は変わり、医師の在り方も多様化しています
令和という新しい時代。
「風の時代」とも呼ばれ、医師の働き方や価値観も大きく変わってきました。
臨床の現場でも、個人の能力や姿勢がより明確に評価される時代です。
だからこそ、柔軟な思考、広い視野、多角的なものの見方がより一層重要になってきています。
最後に
どうか、自分の中にある「志」を忘れないでください。
決して欲に負けず、
自分自身にも負けず、
人のため、社会のために、自分の力を使ってください。
それが、医師として生きるということです。
あなたの未来に、心からエールを送ります。