新NISAを初め投資熱が少しずつ加熱している日本ですが、投資というものは常に「騙されていないか?」という不安がつきものです。
大手であれば安心?広告塔が芸能人であれば安心??
本当にそうでしょうか???

最近何かと話題の「ヤマワケエステート」と「みんなで大家さん」に関する償還(分配金)遅延の事例を見聞きして、「不動産クラウドファンディングって何??」ということで調べてみました。
起きていることの事実整理
● ヤマワケエステート(山分けエステート)の償還延期
- ヤマワケエステートは投資家に通知していた期限までに、対象不動産の売却や決済が完了せず、契約終了後にもかかわらず返金されずに償還が延期されました。想定できなかった事態の発生が原因とされています。(楽待)
- 契約期間は終了していて、理論上は即時償還が求められるにも関わらず、対応が遅れたことで投資家の信頼を揺るがしました。(インベスターズアイ, クラファン比較ラボ)
- さらに、親会社REVO・WeCapitalの経営混乱や意思決定の不透明さ、株主優待制度の廃止などが背景として報じられています。(インベスターズアイ)
- 2025年8月時点では、これまで元本割れは起きていないものの、こうした償還遅延の発生が投資家のリスク認識に影響を与えています。(BlueBox)
● 「みんなで大家さん」の分配金遅延
- 2025年7月末、成田空港近くの開発用地を対象としたファンドにおいて、想定利回り約7%の分配金の支払いが遅延しました。投資家には遅延の通知が届いたとのことです。(TSRネット)
- 担当者は「グループの合同会社からの賃料が遅れたため」としており、早期の資金調達と支払いに努めるとしています。ただし行政処分を受けたことによる信用問題も重なっています。(TSRネット)
- 一部報道では、金融信用調査員が頻繁に張り込むなど、経営状態に対する懸念が強まっていることも伝えられています。(FACTA ONLINE)
「王道の投資」とは何か――構造と意図、そして“余白”への問い
冒頭にあった「ビジネスにはコネがあるが、投資は王道で」という言葉。ここには、正当なプロセス、公正と論理が重視されるべきという理想的価値観が含まれているように思います。しかし、今回の事例はその価値観に揺らぎを提示しています。

不動産クラウドファンディングとは何か??
不動産クラウドファンディングとは、複数の投資家が少額ずつ資金を出し合い、不動産の取得・運営・売却などから得られる利益を分配する仕組みです。インターネット上で募集や管理が行われ、1万円程度から投資できる案件も多く、物件選定や運営は事業者が代行します。REITと違い、個別案件に直接投資できる点や利回りが事前に想定されている点が特徴ですが、元本保証はなく、運営会社の信頼性や物件リスクに注意が必要です。
不動産クラウドファンディングのリスクは??
1. 集中投資のリスク
- 案件ごとに特定の不動産(1物件や少数の物件)に投資する形が多く、分散が効きにくい傾向があります。
- その物件に空室や事故、災害などが起きた場合、影響をもろに受けやすくなります。
- REITのように多数物件でリスク分散される仕組みではないため、特定案件に資金が集中しやすい点は要注意です。
2. 投資先や運用の不透明さ
- 一部の事業者では、物件の詳細情報(所在地、テナント内容、契約条件など)が限定的にしか開示されない場合があります。
- 運用中の状況(空室率、修繕費、家賃収入の変動など)についても定期報告が簡略的で、リアルタイムでの透明性は高くありません。
- 事業者の経営状態や資金管理の状況も十分に開示されないことがあり、万一事業者が経営不振になると元本毀損の恐れがあります。
3. 出口戦略・流動性の低さ
- 投資期間中は基本的に中途解約できず、途中で売却する市場もないため、運用がどう行われているかが見えにくく、資金を固定されやすい特徴があります。
という感じであり、今回の件で「透明性」がないのではないか?という疑念が確信に変わった人もいるのではないでしょうか??
「信用」を失うのが一番よくないですね。そして、この「不動産クラウドファンディング」という投資の仕組みですが、投資において重要な、透明性・分散・流動性といったものがどれも欠けているようで、リスクが大きい投資商品という印象を持ちました。
今回調べてみて思うのは、自分はやらないですねー。

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