投資の世界では「有名人が広告塔になる案件」が繰り返し登場しています。近年では、ヤマワケエステートや「みんなで大家さん」などの不動産クラウドファンディングでも、有名人や投資系YouTuberを起用した宣伝をよく目にするようになりました。
実際に、経済の状況を確認するために聴いているyou tuberの方も、誰とは言いませんが、このヤマワケエステートに関して「半年でも余剰資金は遊ばせない方がいいと思います」というような論調で不動産クラファンをおすすめしておりました。(不動産クラウドファンディングって何?に関しては前の記事で解説👉こちらにリンクあります)
案件だろうなと思った僕は、その方の動画を見るのをやめるようになりました。そうやって「信用」が失われていくものです。

この不動産クラウドファンディングですが、業界としてまだ整備がなされていないようで(投資家保護という観点で)償還遅延や行政処分といった問題も発生し、多くの投資家が不安を抱えています。有名人広告はなぜ人々の心を掴み、資金を集めるのでしょうか。そして、私たちはどのように注意すべきなのでしょうか。
この記事を読んでほしい人
- 投資初心者で、有名人が関わる案件に安心感を覚えてしまう方
- YouTubeやSNSで紹介された投資案件に興味を持った方
- 「余剰資金を遊ばせるな」といった広告メッセージに影響を受けた方
- 過去の投資詐欺事例から学びたいと考えている方

有名人広告と大衆心理の仕組み
権威バイアス
人は「有名人や専門家が勧めるもの」に自然と信頼を寄せてしまいます。投資に限らず、健康食品や不動産でも同様の心理効果が利用されています。
同調効果
「みんなが投資している」という雰囲気を演出することで、投資家は安心感を覚え、判断を誤りやすくなります。SNSでの拡散もこの効果を強めます。
ストーリーテリング
有名人の体験談や応援コメントは、数字以上に感情へ訴えかけます。その結果、契約内容やリスクよりも「物語」に引き込まれる傾向があります。
過去の事例に学ぶ
- 国内の投資詐欺:昭和期から芸能人がイベント出演し「安心感」を演出して資金を集めた事例があります。
- 海外の事例:仮想通貨取引所FTXでは、NBA選手や映画スターが広告塔となり、破綻後に大規模訴訟へ発展しました。
- 現代のクラウドファンディング:有名人を前面に出すことで、多くの投資家が「安全」だと錯覚し、リスク認識が薄れるケースが見られます。

投資家が注意すべきポイント
- 広告ではなく契約を読む:表面のイメージではなく、契約書・ファンドの仕組み・資産内容を確認すること。
- 利回りに惑わされない:高利回りを強調する案件ほど、リスクも比例して大きくなると認識すべきです。
- 広告塔の有無で判断しない:有名人の関与は信用の保証にはなりません。企業の実績や財務状況こそが本質です。
まとめ
誤解をしないでほしいのが、不動産クラウドファンディングが詐欺であるといっているわけではありません。新しいものは、法整備が追いつきません。問題が起きてから法整備がされたりもしますし、法整備された頃にはビジネスとしての旨みが半減するなんて可能性もあるんだと思います。
そういったビジネスの性格上、どうしても投資家にリスクが大きいのではないだろうか?という問題提起です。うまくいっている人もいるとは思います。ただ自分にはそのセンスはないので、不適当だと感じています。
有名人広告は人間の心理を突いた「資金調達の常套手段」です。投資の世界では繰り返し利用され、そのたびにトラブルが発生してきました。大切なのは「誰が言っているか」ではなく「何を根拠にしているか」を見極めることです。広告に安心感を求めず、自ら情報を吟味する姿勢こそが、投資家を守る唯一の道です。

FAQ

Q1: なぜ有名人広告に安心感を覚えてしまうのですか?
A1: 権威バイアスが働き、信頼感を錯覚するためです。
Q2: 有名人が広告する案件は安全ではないのですか?
A2: 有名人の関与は信用保証にならず、過去にも詐欺事例があります。
Q3: 投資広告で最も注意すべき点は?
A3: 広告内容ではなく契約内容や事業実態を確認することです。
Q4: 高利回り案件は必ず危険なのですか?
A4: 高利回りは高リスクの裏返しであり、慎重な判断が必要です。
Q5: 投資で失敗しないための第一歩は?
A5: 情報を自ら調べ、広告に依存せず、リテラシーを高めることです。
※本記事は医師としての専門性とは直接関係しませんが、社会問題としての投資詐欺や金融リテラシー啓発を目的にまとめています。最新情報は必ず一次情報を確認してください。

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