注文住宅の施主をして思った本質的なこと その2

お金・投資

大学病院の勤務医です。

注文住宅の施主をして、よく分かったことは
①無理のない範囲で住宅ローンを組むこと
②借りたお金を「良い借金」にするためできるだけ本質的な価値に投下すること

以上になります。

ここでは実際に僕が感じた「本質的な価値」とは何かを述べたいと思います。

一番大事なのはハウスメーカーで建てないこと

前置きしますがこれからの議論は、資金が潤沢な人には参考になりません

自身のお金を「本質的な価値」にできるだけ投下するために一番大事なことの結論は「ハウスメーカーで家を建てないこと」だと思います。なぜか?それは、ハウスメーカーは立派な家を建ててくれるところもありますが、「割高」です。
それは当たり前で、宣伝・広告・営業に莫大な費用をかけています。それを回収するには我々のコストに上乗せするしかありません。ですので、ハウスメーカーの宣伝広告費、関わる多くの人の人件費を払いたくなければ「工務店」で建てるべきだと考えます。

商流を考えれば工務店の方が「本質的な価値」により多くの資金を配分できます。

ですから、最初から「どこのハウスメーカーで建てようか?」というのは、明らかに勉強不足なのです。潤沢な予算のある人はそれでいいと思います。ただ、多くの人がそうではないと思います。

ではなぜ多くの人がハウスメーカーを選ぶのか?

可視化された安心。展示場・知名度・パンフ・均質な接客は、「失敗確率が下がる錯覚」を与えます。大きい会社は倒れにくい=長期保証も続きそう、という“確率の保険”を買っている感覚が働きます。可視化された安心にかかるコストにお金を払っているのは消費者、購入者です。

探索の負担低減。工務店探しは非常に難しく、良い工務店探しに時間を割くことが多いです。これが工務店が敬遠される最大の理由かもしれません。

制度とファイナンスの相性。ローン事前審査・補助金・認定等級・地盤保証など、申請〜証明の処理能力が高く、担当が慣れているケースがほとんど。金融機関との連携もスムーズであったりします。住宅ローンは自分で銀行に申し込んでもそれほど大変ではありませんでした。その他の申請に関しても工務店でも問題なく処理してくれます。

アフターの窓口一本化。実際には“高い”のですが、24h受付や定期点検の“儀式化”は心理的安心が大きいと思われます。アフターフォローでお金がすごくかかるのも有名ですが、そんな先の話は契約時にはそこまで大きな問題とはならないと感じます。

こうしてみるとハウスメーカーを選択することの付加価値は「安心の演出手間の省略」となるのです。ここで安心の演出と表現したのは、本当に安心なのか懐疑的であるからです。そして安心や手間賃を考えても「割高」ではないかと思います。フォローにお金がめちゃめちゃかかるのはやはり「不安」です。

アフターフォローも含めて、ハウスメーカーの考え出した戦略に「うまく落とし込められている」という考え方もできます。じゃあ、何十年後のフォローは工務店だったらどうするの?って言われるかもしれないですが、その時はまた考えればいいんです。そんな先のことを不安に思っていてどうするんですか?って思います。

それでもハウスメーカーの良さは他にもあげられます。それは「提案力」です。ただこの提案力を十分に享受するには「お金」がたくさん必要になります。それを予算内に収められるのであれば良い選択となり得ます。最近、街でみたミサワホームさんの建物とかめちゃくちゃおしゃれです。お金があれば検討したかったと思います。そういう「感情」があるのも事実です。

工務店の方が失敗の振れ幅は大きい

ハウスメーカーを選ぶ一番の理由は「安心」だと思います。その背景にあるのは「工務店の方が爆死した際にやばい」という事情があるからだと思います。中小企業の工務店の破産のリスクは、大手ハウスメーカーよりも高いのも事実です。ハウスメーカーで家がたたないことはないと思いますが、工務店は「家すら建たない」リスクがあるという事実があります。

本質的な価値とは?

以上のような、住宅に関わる仕組みを理解した上で、僕が考える「本質的な価値」を次回の記事で述べていこうと思います。

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