" /> ワンルームマンション投資の勧誘電話 – おのれの緒  心を結ぶ、考えのヒント。

【注意喚起】ワンルームマンション投資は医師が騙されやすい「節税スキーム」?

住まいのこと

はじめに:あなたのスマホにもこんな電話、来ていませんか?

働き始めて間もない頃、知らない番号から突然かかってくる電話。
内容はこうです。

「先生、節税対策にワンルームマンション投資はいかがでしょう?」

特に医師などの高所得・信用力が高い職業には、こうした電話が頻繁にかかってきます。
私自身も研修医時代から何度も勧誘の電話を受けました。

確かに「節税」「不労所得」「資産形成」という言葉は魅力的に響きます。
しかし、その裏には見落とされがちなリスクや“都合の良すぎるシミュレーション”が潜んでいることを、今でははっきりと感じています。


ワンルームマンション投資に潜む落とし穴

節税になる? → 「損して得とれ」の罠

営業トークの定番は、「赤字=節税になる」という主張です。
一見もっともらしく聞こえますが、冷静に考えてみてください。

「赤字=損失」です。
つまり“あなた”が損をして、“業者”が利益を得ているだけなのでは?

節税どころか、長期的にキャッシュフローがマイナスになり、資産形成どころか人生設計まで狂ってしまう人も少なくありません。


なぜ医師が狙われるのか?

  • 社会的信用が高く、ローン審査が通りやすい
  • 高所得者で、節税ニーズがあると見込まれている
  • 金融や不動産に対する知識が乏しい(マネーリテラシーが低い)

この3つの条件が揃うと、**業者にとっては“理想のカモ”**になってしまいます。


ワンルームマンション投資の「見えないコスト」とは?

表面上のシミュレーションでは見えない、実際にかかる費用は以下のとおりです。

購入・保有時にかかるコスト

  • 借入金利
  • 仲介手数料
  • 登記費用、不動産取得税
  • 管理費・修繕積立金(年々上昇する傾向)
  • 固定資産税
  • 火災保険
  • 空室時の広告費、家賃保証費用
  • 退去時の原状回復費用

これらを加味すると、シミュレーション通りの利益はまず出ません。
むしろ「手出し」が発生することすらあります。


表面利回り vs 実質利回り

営業マンが提示してくる「表面利回り」は、以下のような理想的な前提に基づいています。

  • 空室なし
  • 家賃下落なし
  • 修繕費据え置き

しかし、実際にはこうなります。

実質利回りに影響する要因

  • 空室率の上昇(築年数が増すほど高まる)
  • 家賃の減額交渉(周辺相場の下落)
  • 修繕費の高騰(避けられない経年劣化)

つまり**「実質利回りがマイナス」**というケースも現実には多く、下手をすると10〜20年ローンだけが残ることにもなりかねません。


よくある“ウソ・ホント”

営業トーク実態
赤字は節税になる多少はなるが、それ以上に損失が大きい
年金代わりになる安定収入ではない。むしろ支出の可能性
保険代わりになる掛け捨て保険の方が安価でシンプル
サブリースで安心保証打ち切りや家賃引き下げのリスクあり
資産になる値下がり+ローン=資産ではなく“負債”

結論:うまい話には“裏”がある

有名な不動産系YouTuberの発言にもあるように…

  • 優良物件は「2億円以上」
  • それも「紹介制」や「コネ」が必要
  • 最初に変な物件を掴まされると、取り返しがつかない

つまり、素人がネットや電話で紹介される“お得な投資”に、優良物件など存在しません。
「自分にだけ教えてくれたおいしい話」には、必ず相手側の利益が含まれています。


まとめ:医師におすすめの対応策

  • マネーリテラシーを高める(書籍・YouTube・FP相談など)
  • 「電話で来た投資話」は、すべて断るのが無難
  • 不動産投資を本気でするなら、まず“信頼できる専門家”と組むべし

最後に

この記事は、不動産投資自体を否定するものではありません。
しかし、無知のまま参入すると大きな損失に繋がる可能性が高いということは、強くお伝えしたいです。

特に、研修医や若手医師の方には、「最初の投資が一生を左右する可能性がある」ことを忘れず、慎重に行動していただければと思います。

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