医療の目的とは何か?
「病を治すこと」
多くの人は、医療の目的をそう考えるかもしれません。
けれど、私が日々の現場で感じているのは——
医療とは、不安に対処する営みだということです。
本人の不安、家族の不安、医療者自身の不安。
その一つ一つに、寄り添い、共に答えを探していく。
それが医療の大切な役割の一つなのではないかと思います。
治ることよりも、「付き合い方」が問われる時代へ
多くの病は、最終的には自分の免疫力や自然回復力に期待するしかありません。
しかし、老化やこれまでの生活習慣によって、その免疫が破綻してしまえば、
身体はあっという間にバランスを崩していきます。
治らない病気も当然あります。
そのときに必要なのは、「どう付き合っていくか」という視点です。
医療が産業になった時代に
「薬を出すこと」が手段の中心になると、
それは**医産複合体(医療と産業が結びついた巨大システム)**の意向に沿った形になってしまいます。
本来、病気と向き合うという行為は、もっと個人的で、もっと人間的であるはずです。
けれど、現代の資本主義はそれを“儲かる構造”に変えてしまいました。
私たちが気づかないうちに、
「治される側」ではなく「管理される側」に回っているのかもしれません。
すべてはつながっている
何が言いたいのかというと、
すべてはつながっているということです。
健康な体があってこそ、日々の暮らしがあり、
人との関わりがあり、自分自身の人生があります。
だからこそ、自分を大切にすることが、他者を大切にすることにつながるのです。
「自分を犠牲にして他人に尽くす」ことは、
一見美徳のようでいて、長期的には難しいかもしれません。
自分を大切にするとは?
では、自分を大切にするとはどういうことでしょうか?
・体をいたわること
・感情に正直でいること
・無理をしすぎないこと
・必要なときには立ち止まること
それらすべてが、自分を守り、結果的に他人との関係性も守ることに繋がっていくのだと思います。
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