本質を考える医師です
引き続き「塩」に関する話題を引っ張りますが、
天然塩と精製塩の違いや、それにまつわる「闇」というテーマについて、わかりやすく説明します。
天然塩とは?
天然塩は、海水や岩塩など自然界から採取され、ほとんど加工せずに作られた塩のことです。例えば、日本の伝統的な製法で作られる天日塩や、ヒマラヤ岩塩などがこれに当たります。ミネラル(マグネシウム、カリウム、カルシウムなど)が豊富に含まれていることが特徴で、味や風味に深みがあるとされています。
精製塩とは?
一方、精製塩は、工業的に純度を高めた塩で、主成分はほぼ100%塩化ナトリウム(NaCl)です。日本の食卓塩や多くの加工食品に使われる塩がこれに該当します。ミネラル分はほとんど取り除かれ、均一な品質と保存性を保つために添加物(例えば、固結防止剤)が含まれることもあります。
ネットで囁かれる「闇」とは何か?
「天然塩と精製塩の闇」という表現は、科学的な事実というより、陰謀論や健康に関する議論の中で使われることが多いフレーズです。
以下に、主なポイントを整理します:
- 健康への影響をめぐる議論
- 天然塩の支持者は、ミネラルが豊富で「体に良い」と主張します。一方、精製塩は「不自然」でミネラルが欠如しているため、健康に悪影響を及ぼすと批判されることがあります。
- しかし、科学的な観点からは、ミネラルの含有量が健康に劇的な影響を与える証拠は限定的です。日常的な摂取量では、どちらを使っても大きな差はないとする研究が主流です。
- 商業的・経済的な側面
- 天然塩は手間がかかる分、価格が高く設定されることが多いです。一部では「高級感」を煽るマーケティングが「闇」として批判されることもあります。
- 逆に、精製塩は大量生産で安価に供給され、食品産業にとって都合が良いため、「企業の利益優先で健康が二の次にされている」という見方もあります。
- 日本の塩専売制度の歴史
- 日本ではかつて塩が専売制(国が管理)で、1997年に廃止されるまで天然塩の生産が制限されていました。この歴史的背景から、「天然塩の良さが隠されてきた」という主張が一部で根強いです。
実際のところ
科学的に見ると、天然塩と精製塩の違いは味や用途の好み程度で、極端な「善悪」の話ではありません。ただし、過剰な塩分摂取自体が健康リスク(高血圧など)につながるため、どちらを選ぶにせよ「量」が重要です。
と言うのが、中立的な立場での結論となります。
自分はどう行動するか?
ただし、やはり不自然なものは人間の体にとっては良くないと思います。
健康に直ぐに影響は与えない
因果関係は明らかではない
と言う言葉はある特定の立場にとっては魔法のことばだと思っています。もちろんそれを信じて、気にしないと言うもの構わないです。
ただし自分自身の判断としては疑わしきは摂らないというスタンスです。やはり天然のものを優先して選択するようにしたいと思います。
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