前回の記事でも述べたように、自分は医師であり、西洋医学の良さを毎日実感する立場にありますが、全てを肯定するつもりはありません。西洋医学は急性疾患や慢性疾患の急激な悪化、怪我などの際にはとても合理的な対処方法を持った学問です。
しかしながらその全てが正しいと思いません。なぜなら医療は経済や特定の団体の利益が絡んでいる以上、そこに利益相反が生まれますので科学として完全に独立しているとは言えないからです。
医師はその巨大な利権の中で泳がされている駒にすぎないとも考えられます。
それを実感した出来事が2つあります。ひとつはここ最近の感染症の蔓延、ふたつめが日本で増え続けるがんや慢性疾患の数々です。
ただし、こういった疑問を感じている医師は着々と増えているようで、X(旧Twitter)やインスタグラム、個人のブログなどで情報を発信する医師などの医療関係者も増えているように思います。
自分をはじめとする全ての情報発信が全て根拠があり正しいとは限りません。ただしそれを言っては何も発信できないので、こういった考えもあるんだと思ってもらえれば十分です。前述したように、権威のある雑誌に投稿された科学的な論文でさえ、科学的ではないのかもしれないからです。
誤解しないでほしいのは西洋医学は必要であるということ。その発展に大いに恩恵を受けている側面もあることは忘れてはいけません。大切なことは使い方を間違えないことです。
自分は誰かの提唱した根拠よりも自分の勘の方が大事だと思うこともあります。この世界は不思議であり、面白く学びがあると思うのです。
ひとつめは、最近の流行病
医療と政治の癒着をまざまざと見せつけられたのは、ここ最近のある感染症の蔓延です。
例えばAという病気に効く薬がBという病気にも有効であるかもしれないとなったときに、そのBという病気に対して使用しても大丈夫かどうか?正式に国がBという病気に対しても使用しても良いと許可を出すまでには、何層にもわたる段階を踏み、かつ治験を行いながら数年以上の年月をかけて認可が下りるものです。いわゆる「適応拡大」というものです。
ましてや全くの新薬であればその安全性から検討する必要がありますし、さらに時間が必要となるかことが多いと思います。その全てをすっ飛ばして短期間で認可されるものがあれば、よほどの緊急性や見えない力が働いたとしか思えません。
そこで、どさくさに紛れて認可する、という手法が可能であるのが「緊急事態」です。
新しいもの、不自然に世の中に広まるものに対しては一定の距離を置いてしばらく観察するしかありません。ものを見る目が大事になります。
ふたつめは、がんや慢性疾患の数々
疑問に思うことのふたつめは、日本で急増するがんや慢性疾患の数々です。
医療費は高齢化によってのみではなく、病が増えることによっても増えているという認識がかけている人が多いと思います。
特に、がんに関しては右肩上がりで増えています。
厚労省の統計を見れば一目瞭然です。


右肩上がりのがん患者ですが、具体的に国は対策をとっているのでしょうか?

色々な対策を一生懸命にとってくれていました。これで安心です。
となりましたか?
継続的に対策は行なっているにもかかわらず、がん患者は増加傾向にあります。なぜでしょうか?高齢化社会だからですか?
がん対策推進基本計画の重要課題を見ましたか?下にありますが、がんになったらどう治療していくか?という視点であり、「どうしたらがんにならないか」ということに重きが置かれていません。
まずはがんにならないように生活を見直すことに重点をおかなければ本当の意味でのがん対策にはなりません。

一方で欧米ではがん罹患者やがん死亡率も減少しているような話を聞きます。この差はなんだろうか?
そしてここ何十年と変わってきていることは何か?それは食事をはじめとする我々の生活そのものです。我々日本人の生活にがんが増えている原因があると考えるのが普通なのです。その際たるが食になるのではないでしょうか?
欧米人が避けているものを日本人は避けていない、むしろ進んで摂取しているのではないでしょうか。もともとアジア人は特定の癌に関しては欧米人よりも圧倒的に罹患率が低かったのです。これは食と関係があることも科学的に検討されある程度明らかとなってきています。
なんでもそうですが、世の中の大きな流れを我々庶民が気づいたとて、声を上げたとて、変えることは叶いません。人類全体が欲望と共に地球に生活している以上、難しいですよね。
電磁波が体に悪いから、今すぐスマホを捨てるなんてことはできないです。
ですからリテラシーがある人、気づいた人だけが生き残れる社会になってきています。無知な人たちは奴隷として生き、奴隷として亡くなる社会です。知らぬが仏という諺もあります。
ただ個人的には多くの人が日本人として、日本人らしい生活の大切さに気づき、幸せな人生を送れることを願い、祈っています。救いや幸せはそのような態度や考えの中に見出すものだと感じています。
話がそれましたが、自分を見直すという点でも「がんに効く生活」は良書であると思わせてくれます。少し古い本ですが、温故知新、そこからまた自分なりの生活を見直してみてはいかがでしょうか。
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