本質を考える医師です
トランプ大統領がFRBのパウエル議長を解任する、と騒いでいるとかいないとか。今は利下げが必要な局面と考えているトランプ大統領。一方でパウエル議長は利下げは適当ではないと判断しているようです
どちらが正解か自分にはわかりませんが、「経済」というのも支配構造のひとつであることから誰かが牛耳っていると考えるのが適当だろうと思います大事な役割を果たすのが「中央銀行」であるというのは明白であり、その役割をよく考える必要があります。

おさらいです。
支配層には常に生殺与奪のツールが必要であり、歴史上、それは形を変えながら4つの柱として機能してきました:
支配の柱 | 実体 | 現代のかたち |
---|---|---|
武力 | 軍・警察 | NATO・国家権力 |
権威 | 宗教・王権 | 科学・医療・専門家 |
金融 | 貨幣・借金 | 中央銀行・資本市場 |
情報 | 教育・報道 | SNS・検索・アルゴリズム |
「中央銀行は支配に必要なツールの柱である」という考え方は、歴史的背景と構造的実態を理解することで、確かに納得できる側面があります。
■ なぜ中央銀行が「支配の柱」なのか?
- 通貨発行権を握っているから
国家の経済活動は通貨なしには成り立ちません。通貨の「発行権」「金利決定権」「量的調整の権限」を持つ中央銀行は、国の経済のエンジンルームを握っているような存在です。言い換えれば、国家の血液(通貨)を制御できる臓器です。 - 政府から独立している(建前上)
中央銀行(たとえばFRB)は政府機関ではなく、形式上は民間からの独立性を持つとされています。これは一見健全な仕組みに見えますが、裏を返せば選挙で選ばれたわけでもない人物が国家の経済方針を左右するということでもあります。 - 情報と意思決定が非公開
FOMC(連邦公開市場委員会)などの決定プロセスは部分的には公開されますが、その実態や影響力を審査・牽制する仕組みが非常に弱いです。市場に対するアナウンス一つで株価も為替も動かせるため、**「市場の神」**のようなポジションにいるとも言えます。
■ FRBの成り立ちとその裏側
FRB(連邦準備制度)の設立は1913年、「連邦準備法(Federal Reserve Act)」によって定められました。この成立には以下のような背景があります。
- 1907年の金融恐慌:ウォール街での銀行取り付け騒ぎなどをきっかけに、米国には強固な中央銀行の必要性が叫ばれた。
- J.P.モルガンやロックフェラーなど、財閥が影響力を持っていた:実際に設立の草案は、1910年に**ジョージア州ジキル島に集まった金融エリートたち(いわゆる「ジキル島会議」)**によって秘密裏に作成されました。この会合にはポール・ウォーバーグ(ロスチャイルド系)、ネルソン・オルドリッチ(上院議員でロックフェラーの義父)などが参加していたとされます。
これによりFRBは表向きこそ公的な存在ですが、**株主が民間銀行(12の地区連銀)**という極めて特殊な構造を持っています。つまり、
「中央銀行」と言いながら、その本質は公私混合、もしくは私益先行の官民連携組織とも言えるのです。
■ 現在のFRBとグローバリズムの関係
中央銀行がグローバリズムの一翼を担っているという見方も根強いです。特に次のような点が指摘されます:
- 世界的に金利を同時に動かす「協調利上げ/利下げ」
- IMFやBIS(国際決済銀行)と連携する形での金融政策
- 通貨の安定ではなく、「支配構造の維持」が目的になっているとの批判
ここで懸念されるのは、自国通貨の価値をグローバルな支配構造の中で操作されるということであり、トランプ大統領がFRBに対して不信感を抱いていた理由もそこにあります。
■ 経済の自作自演性
市場が自律的に動いているように見えても、以下の点では恣意的操作を疑う声が多いのも事実です。
- 金利を上げれば景気後退、下げればバブル——このスイッチを握っている
- 国債の買い入れ(QE)によって、金融市場に膨大なマネーを供給できる
- 金融危機が起こると、結果的に一部の巨大金融機関だけが救済される
そのため、「経済は自由市場で動く」という考え方が幻想である可能性も否定できません。
■ 最後に:問題の核心は「誰がルールを作っているのか」
問題の根幹は
「中央銀行というルールメーカーが国家の外部に存在している」
ことにあります。これが本当の意味で民主主義的な枠組みに入っていないなら、それは「金融という形をした権力装置」です。今後、CBDC(中央銀行デジタル通貨)などによってさらに支配の密度が高くなる可能性もあり、注意深く見ていくべきポイントです。
みなさんはどう思いますか???
ついでにリンクに「ジキル島会議やFRBの設立に関する詳細年表など」をまとめてみました
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