" /> お茶と一口に言っても、世界には実にさまざまな種類があります。最近では「お茶に含まれる成分ががんの予防に寄与するのでは?」という研究が注目され、特に緑茶のカテキンが血管新生を抑える作用を持つという説が話題になっています。 | おのれの緒  〜い・しょく・じゅう〜 

【食】食と健康 緑茶だけじゃない!世界の健康茶とがん予防の可能性

’しょく’ 食のこと
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 本質を考える医師です

お茶と一口に言っても、世界には実にさまざまな種類があります。最近では「お茶に含まれる成分ががんの予防に寄与するのでは?」という研究が注目され、特に緑茶のカテキンが血管新生を抑える作用を持つという説が話題になっています。

では、緑茶以外のお茶にはどのような可能性があるのでしょうか?
ここでは、私たちの身近にある様々なお茶とその健康効果、特にがん予防に関連しそうな成分や特徴を紹介していきます。


1. 紅茶|カテキンの進化形「テアフラビン」

紅茶は緑茶と同じ茶葉から作られていますが、発酵の過程でカテキンが変化し、「テアフラビン」や「テアルビジン」といった成分に変化します。

健康効果

  • 強い抗酸化作用(緑茶よりやや劣るが持続力がある)
  • 抗炎症作用
  • 一部研究では乳がんや卵巣がんのリスク低下の可能性を示唆

ただし、緑茶ほどのエビデンスは多くありませんが、日常的に楽しめる健康的な飲み物として人気です。


2. ルイボスティー|ノンカフェインで抗酸化力も豊富

南アフリカ原産のルイボスティーは、紅茶のような風味を持ちながらカフェインゼロ。赤くて香ばしいこのお茶には「アスパラチン」や「ノトファギン」といったポリフェノールが豊富に含まれています。

健康効果

  • 強力な抗酸化作用
  • 活性酸素の除去
  • 細胞の老化防止やDNA損傷の抑制が報告されており、がん予防の可能性も示唆

妊娠中や子どもにも安心して飲めるお茶として人気があります。


3. 黒豆茶|イソフラボンとアントシアニンの宝庫

黒豆茶は焙煎した黒大豆を使ったお茶で、香ばしくほんのり甘みがあります。

健康効果

  • 豆由来のイソフラボンはホルモンバランスの調整に関与
  • アントシアニンは抗酸化作用が強く、がん細胞の増殖抑制が期待される成分
  • 血圧や血糖値の調整にも効果的とされる

ホルモン感受性のがん(乳がん、前立腺がん)への抑制効果が期待される成分が多く含まれています。


4. コーン茶|韓国伝統の美容茶

トウモロコシの実やひげを焙煎して作られるコーン茶は、韓国でよく飲まれるノンカフェインティーです。

健康効果

  • 利尿作用があり、老廃物の排出を促進
  • トウモロコシのフェルラ酸が抗酸化作用を持つ
  • 美容やむくみ対策に人気

がんに対する直接的なエビデンスは少ないですが、代謝の改善や体内のデトックスは間接的に健康維持に貢献すると考えられています。


5. マテ茶|「飲むサラダ」と称される栄養茶

南米で親しまれているマテ茶は、鉄分・ミネラル・ポリフェノールが豊富。特に「南米の緑茶」とも呼ばれるほど、栄養価の高い飲み物です。

健康効果

  • 抗酸化物質が豊富で免疫力向上
  • 一部研究では、大腸がんや食道がんのリスクと関係するという報告も(※高温で大量に飲む場合)

マテ茶は高温で飲む習慣があるため、熱すぎる飲み物が食道粘膜を傷つけることでがんリスクを高める可能性も指摘されています。適温での摂取がおすすめです。


お茶の健康効果は「日々の一杯」に宿る

こうして見ると、それぞれのお茶が独自の成分と文化背景を持っており、どれも「自然のチカラ」を感じさせてくれます。ただし、すべてのお茶ががんを「予防」できると断言できるわけではありません。科学的根拠の蓄積はまだ進行中です。

だからこそ、お茶は健康の“お守り”のような存在として、日常に無理なく取り入れるのがベストではないでしょうか。


まとめ|あなたの「お気に入りの一杯」で心と体を整えよう

私たちはつい、「これを飲めば健康になる」といった“魔法”を探してしまいがちです。でも、健康とは日々の習慣の積み重ね。お気に入りのお茶でホッとひと息つく時間こそ、免疫力を高め、心身を整える本当の秘訣かもしれません。

世界にはこんなにも多彩なお茶文化があり、それぞれに魅力があります。緑茶はもちろん、紅茶やルイボス、黒豆茶、コーン茶、マテ茶……その日の気分や体調に合わせて、自分にぴったりの一杯を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

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