本質を考える医師です。
木造住宅の集成材に関して考えてみましたが(リンク👉 https://onorenoo.com/【住】買ってよかったもの/ )、あくまでも、自分の中での結論は集成材は住む人よりも、ハウスメーカーなど売る側にとって都合の良いものということがよくわかりました。
どういうことかというと・・・
集成材は(売る側にとって)良い柱
ホワイトウッドの集成材は、ハウスメーカー側の都合に合った材料という側面が強いです。
- 工期の短縮 → 軽くて加工しやすいので、大工の技量に関係なく組み立てやすい。
- 下請けへの受注のしやすさ → 材料の品質が均一で扱いやすいので、施工の標準化が可能。
- 低価格 → 施主に「安価で家を建てられる」とアピールしやすい。
特にローコスト住宅や賃貸物件では、建築費用を抑えることが重要なので、ホワイトウッドがよく使われます。ただし、その分耐久性やメンテナンスコストが犠牲になるので、長期的に住む家には向かないです。
本当に「長く住める家」を考えるなら、檜や杉などの無垢材を使った構造の方が安心です。最初のコストは高くなりますが、結果的にメンテナンス費用や建て替えの頻度を減らせるので、トータルコストで考えるとむしろお得になる可能性があります。
ハウスメーカー側の視点と、住む人の視点の違いを知ると、どんな家を建てるべきかがよく見えてきます。
シロアリ対策の具体的なコストは
ホワイトウッドなどの外国産の集成材は「シロアリ対策」が必要だそうです。
防蟻処理を行うと初期コスト+維持費がかかるため、長期的にはホワイトウッドの集成材と檜の無垢材のコスト差が縮まる可能性があります。
防蟻処理のコストと維持費
ホワイトウッドの集成材はシロアリに弱いため、防蟻処理が必須です。
防蟻処理には以下のようなコストがかかります。
項目 | 初期コスト | 維持費 |
---|---|---|
薬剤防蟻処理(ホワイトウッド) | 5万~15万円 | 5年ごとに再処理(10万~20万円/回) |
ベイト工法(定期駆除システム) | 10万~20万円 | 毎年1万~5万円のメンテナンス費 |
檜の無垢材(防蟻処理なしor最小限) | 0円~5万円 | 基本的に不要 |
ホワイトウッドの場合、初期コストは安くても5年ごとの再処理が必要です。一方、檜は天然の防蟻性があるため、防蟻処理が不要、もしくは最小限で済みます。
長期的なコスト比較
仮に30年間の住居で試算すると、次のようになります。
ホワイトウッド(防蟻処理あり)
- 初期コスト:10万円(薬剤防蟻処理)
- 維持費:5年ごとに15万円 × 5回 = 75万円
- 合計:85万円
檜の無垢材(防蟻処理なしor最小限)
- 初期コスト:5万円(軽い防蟻処理)
- 維持費:基本不要
- 合計:5万円
→ 30年で80万円の差が出る可能性があります。
また、ホワイトウッドは防蟻処理しても耐久性自体が低く、湿気で腐りやすいため、構造材の交換や修繕費がかかるリスクもあります。
どちらが得か?
長く住むなら檜の無垢材の方が圧倒的にコスパが良いです。
最初のコストが少し高くても、維持費がほぼ不要なので長期的に見れば安上がりになります。
一方、短期間(20~30年)で建て替える予定の家なら、ホワイトウッド+防蟻処理も選択肢に入りますが、それでも維持コストを考えるとお得感は薄いですね。
つまり、「初期コストは安いが、ランニングコストが高い」ホワイトウッドと、「初期コストは高いが、ランニングコストが低い」檜という構図になります。
**最終的な判断基準は「何年住むか」「どれだけメンテナンスに手間をかけたくないか」**で決めるのがベストです。
知ってて選ぶか、知らずに住むか
知ってて対策するか
知らぬが仏か
コメント